すべての経験は武器になる。
IT×飲食に挑む
若き挑戦者の足跡

2023年 キャリア入社

ダイニングプランナー

小俣 諒平

Ryohei Omata

お客様の喜びを間近で感じる幸せ

PDPでは多彩なバックグラウンドを持つ社員たちが、それぞれの経験を強みに全国で活躍している。2023年にキャリア採用で入社した小俣諒平もまた、そのうちの一人だ。豊洲『THE PENTHOUSE with weekend terrace』でバーテンダーを務める彼は、かつてIT企業に在籍していたという異色の経歴を持っていた。

飲食業界を学ぶ専門学校を卒業後、レストランに就職。しかし、待っていたのはコロナ禍による店舗休業という、過酷な現実だった。その後知人の店でバーテンダーとしての道を歩み始めるも、事情により退職。これを機に、「今までの枠を超えた外の世界を知りたい」という想いが強くなった。

小俣は新たな環境への挑戦を決意した。転職先に選んだのは、IT企業の新規事業企画部。これまでの接客とは異なり、ゼロから新しいサービスを形にするというミッションに直面した。挑戦と失敗を繰り返しながらも、次第に「新しい価値を創造することへの面白さを実感していった」と語る。

「IT企業に勤務しながら、プライベートでバーテンダーのアルバイトを続けました。新規事業企画部ではお客様との接点がなかったため、カウンター越しに人と触れ合えるのが楽しかったのを覚えています」。

未知のビジネス領域へのチャレンジは、彼にとって視野を広げるかけがえのない経験となった。しかし、二足の草鞋で日々を過ごすほど、「料理やドリンクを提供すると、その場でお客様の喜ぶ姿が見られる」という、現場のライブ感に心を惹かれた。

飲食業界に戻ろう。小俣はそう、決意した。
他業種を経験したからこそ、自分には飲食業が向いていると確信できた。

ふたたび飲食の世界へ戻るにあたり、いくつかの企業を検討した。バーテンダー専業での募集が多いなか、PDPはバーテンダー業を含む「ダイニングプランナー職」としての採用を行っていた。「これまでの枠に留まらず、色んなことが経験できそうだ」――。その可能性に魅力を感じ、小俣はPDPへの入社を選んだ。

「IT企業で学んだノウハウは今も活きています。目の前で起きていること、自分のことだけではなく、チーム全体を見る広い視点を持って仕事に取り組めるようになりました」。

PDPにはどんな経験も決して無駄にならない、それぞれの足跡を強みに変えていける環境がある。すべては今の小俣を形作るための、大切なピースなのだ。

当たり前を疑え。一冊の本がもたらした探求心

専門学校卒業直後のコロナ禍、バーテンダーへの転身、そしてIT企業への挑戦。目まぐるしく変わる環境の中で、小俣が常に持ち続けていたのは「学び、成長しよう」とする貪欲な姿勢だった。

学びの対象は、決して仕事や難しいビジネス書だけにとどまらない。映画、音楽、アニメ、漫画など、生きることや働くことのヒントは、日常のあらゆる場所に潜んでいる。彼は常に感性のアンテナを高く掲げ、すべての経験を自らの糧へと変えているのだ。

「影響を受けた作品を挙げるとキリがありませんが、“何からでも学ぼう”と思い始めたきっかけがあります。ルウ・ドーフスマンというデザイナーのデザインブックをご存知でしょうか」。

ルウ・ドーフスマンはアメリカのグラフィックデザイナー。放送局CBSで40年以上にわたり、副社長兼クリエイティブ・ディレクターを務めた人物だ。

「そこには、“自然を除けば、私達の周りにあるすべてのものは、何でも人間が考え、特別に作り出したものです。例えば椅子、万年筆…”といった一節があります。つまり、人が作ったものは、ものであれ概念であれ、作ったことに何らかの意図や理由があるということ」。

この一節を読んだ当初は、その真意をまだ十分に掴みきれていなかった。しかし、生活のなかで変化が現れる。スーパーに行けば「このPOPはなぜこの色なのだろう」と疑問を抱き、映画を観れば「この作品は何を伝えたいのだろう」と思考を巡らせるようになった。

その意識は次第に仕事へも広がり、「お客様はなぜこのオーダーをしたのだろう」、「なぜこの業務フローが敷かれているのだろう」と、ものごとの背景にある意図や意味を深く掘り下げるようになった。人が考え生み出したものならば、何かしら理由があるからだ。

「僕は“納得すること”を大切にしています。何事にも疑問を抱き、自分が納得できるまでとことん追求する。ゴールに辿り着くまでに失敗をすることもありますが、その失敗から学びを得てこそ、真の納得が得られると考えています」。

ある時、毎日1時間かけて行っていた「お客様の予約状況を台帳に書き写す手作業」に疑問を持った。「もっと効率的に、楽にできる方法があるはずだ」と考え、小俣は台帳の自動化に挑戦。試行錯誤の末、お客様が予約サイトに入力した情報が、そのまま自動で台帳に反映されるシステムを構築することができた。

彼は「自分の作ったもので業務が改善されるのは、すごく気持ちの良いことでした」と語った。人が作ったものに理由があるならば、それを変える力もまた、人の手の中にある。小俣の飽くなき探求心は、組織全体の成長をも力強く牽引していた。

PDPは『何度でも初心者になれる』場所

2026年に創業30年目を迎えたPDPは、周年記念を盛り上げる企画「パーソナルブランディングプロジェクト」を始動。30周年に向けたコーポレートブランドの見直しと連動し、「メンバー一人ひとりの個性やこだわりをPDPの強みとして発揮していこう」という背景から、全社員の投票によってプロジェクトメンバーが選出された。役職やキャリアを問わず、“3つの観点”から推薦された精鋭たちが集結している。

▪笑顔が素敵・華がある…スター枠
▪オシャレに気を使っている・独自の世界観がある…センス枠
▪他にはない強烈な個性を持っている…ダイヤモンド枠

彼らが取り組む「パーソナルブランディング」とは、自身の強みや専門性を明確にして外へ発信し、個人をブランド化すること。そして何より、個人個人のセンスやこだわりを世に発信していくこと。

小俣もまた、そのメンバーの一人として選ばれ、周囲の期待を集めていた。
「普段から色々な会議で積極的に発言をしていたこともあり、もしかしたら推薦されるかもしれない、と予見はしていました。プロジェクトの一員となった現在は、新商品の開発に携わっています」。

メンバーは多様な業種にわたり、勤務地も異なる。日常の業務では接点のない他部署や他会場のメンバーと深くコミュニケーションを取ることで、今までにない気づきやアイディアが生まれた。様々な知恵を持ち寄り、仮説を立て、形にしていく商品設計のプロセス。この周年プロジェクトを通じて、彼の視野はさらに広がり続けている。

PDPでの3年間を、小俣はこう振り返る。
「現場での業務はもちろん、周年プロジェクトや新店舗のレセプションパーティーなど、沢山の挑戦をさせてもらえました。『何度でも初心者になれる環境』だったからこそ、目の前の仕事だけでなく、業務の仕組みや目的など、チーム全体のことまで考えられるようになりました」。

彼の足跡は、後に続く仲間たちの道を照らす、心強い光となっていくに違いない。

IT×飲食のシナジーで描く未来

常に学びの姿勢を崩さない小俣は、未来への展望にも意欲的だ。
彼が描く挑戦は、大きく分けて二つある。一つは、現場の課題をテクノロジーで解決する「業務改善」だ。IT企業での経験を持つ彼だからこそ、店舗の作業コストを下げ、人を楽にするための“店舗向けカスタマイズAI”を育てたいという夢がある。

「例えば、レセプションが時間をかけているメール返信の自動化や、教育面で『次は何をすればいいか』をAIが提示してくれる仕組み、ワインの在庫管理やリカバー対応のサポートなど、現場に寄り添ったAIチャットボットのようなものを作りたいんです。テクノロジーの力で現場の負担を減らし、より接客のクオリティを高められる環境を整えていきたいと考えています」。

そしてもう一つ、その先に見据えているのが「自分のお店を持つ」という独立の夢だ。

「実は10年来の友人がパン屋をやっていることもあり、将来的には自分のパン屋を開くのが夢です。パン屋という業態は、独立への一歩として始めやすいという魅力もあります。多面的なビジネスに関われるPDPで経験を積み、咀嚼し、しっかりと吸収したうえで独立の夢を叶えたいですね」。

一度は離れた飲食業にふたたび足を踏み入れた小俣。“何からでも学ぼう”という探求心、自分が納得できるまで追求する粘り強さ、そして「現場をより良くしたい」という向上心。彼がPDPで集めるすべてのピースは、やがて彼自身の夢というパズルを完成させるための、かけがえのない力になっていく。

すべての経験に無駄なことはない。何度でも初心者になりながら成長を続ける彼の姿は、夢に向き合うすべての人に、一歩を踏み出す勇気を与えてくれるだろう。

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